徒然なるままに 21

つれづれなるまゝに 日くらし
PCにむかひて 心にうつりゆくよしなしことを
そこはかとなく キーを叩きつくれば
あやしうこそ ものぐるほしけれ




2017.8.27〜29  長野へ
 叉また青春18切符の旅です。妻は18+50と揶揄するが、気分は青春なんです。
 降り立ったJR中央西線 木曽平沢駅は無人駅で駅前には何もない。外人の女の子二人が電車を降りたが彼女たちは何を求めてこんな辺鄙な駅に降りたのだろうか。二人は旧中山道の街道に消えていった。
 平沢は期待したとおりの漆器工房の町並みが続いている。でも、日曜日なのに観光客は前述の外人の女の子二人しかいない。何軒も軒を連ねる工房の中の一軒に入り、漆塗りの作業を見学させてもらった。店主と若い女性が漆塗りをしていて作業の手順を説明してくれアイスコーヒーもご馳走してくれた。
 松本へ向かう電車に乗ったら先ほどの外人の女の子が乗っている。彼女たちは平沢から奈良井まで歩き奈良井から電車に乗ってきたとのことだった。  この日は松本駅近くのホテルに泊まった。

 2日目は大糸線に乗って2時間の信濃森上で下車。予め予約しておいたタクシーで九十九折れの道を15分ほどで着いた所が白馬村青鬼(あおに)の集落。以前は15戸の茅葺きの民家がある山村集落だったが、今では12戸の鋼板で茅葺を覆った民家の集落になってしまった。それでも道祖神があり棚田のある長閑な光景は昔と同じなのだろう。  この後、信濃森上駅まで1時間の下り坂の道を歩き、再び大糸線に乗って松本へ行き前日と同じホテルに泊まった。

 3日目 電車の時刻に大分時間があるので数年ぶりに松本城に行こうかとも思ったが、観光案内所で蔵造り町並みがあることを教えてもらったので、駅から10分ほどの中町通りへ行ってみた。ここが思いのほか良かった。電線が地中化されてる街路は石畳であり道の両側には蔵造りの建物が連なっている。その家並みの間には遠くに北アルプス前衛の山が見える。
 二つの伝統的建造物群保存地区の町並みと松本市街地の蔵造りの町並みを巡った3日間の長野への旅でありました。



詳細 ⇒ 木曽平沢  青 鬼  松本・中町通り





2017.8.22  沼津御用邸
 沼津駅からバスで20分ほどの御用邸前で下車。沼津御用邸は明治26年に大正天皇(当時は皇太子)の静養のために造られたが、その役目を終えて昭和44年に廃止されその後は沼津市が「沼津御用邸記念公園」として公開している。
 御用邸は、病弱だった大正天皇の幼少時の保養のために造られたこともありここで静養していて、昭和天皇は皇太子時代に度々訪れていたそうです。そして、平成天皇は疎開生活や戦後の復興期に滞在していたそうです。

  御用邸の正門 現在は使われていないが、天皇陛下だけが通用する門で警察官の詰所がある


西付属邸御殿の玄関


謁見所



 この後、沼津港の市場に行ってみた。平日だというのに観光客で賑わっている。市場の中の観光客相手の寿司屋に入って昼食を食べた一日でありました。





2017.8.1〜3  岩手への旅
 郡山にちょっと用事があり、JR東北線郡山駅で途中下車した。8月の東北は夏祭りの季節であり、各地で夏祭りが行われている。駅前の広場で何やら大きな音がしていて、17〜8人の高校生が太鼓を叩いていた。大きな音で結構勇壮なものだ。
 北上駅前のホテルにチェックインしてテレビを点けたら、盛岡のさんさ踊りを生中継していて大勢の踊り子と見物客で賑わっている。
 2日目 北上から東北線で15分ほどの金ヶ崎で下車。歩いて15分ほどで古い町並みが続いている城内諏訪小路に着いた。観光客は誰もいない静かな町並みが続いている。諏訪小路に建つ武家屋敷へ行くと、姑とその嫁がそこの管理人をしていて、この屋敷をガイドしてくれた。このお嫁さんが神奈川県相模原市で生まれ育ったが夫の生まれ育った金ヶ崎で子育てをしている。小泉内閣時代の平成の大合併で多くの町や村が合併したが、平泉町と金ヶ崎町は合併しなかった。平泉町は中尊寺の観光で財政が潤っているので頷けるが、金ヶ崎町は何故なのか不思議に思っていた。訊いてみたら、町内に大きな工業団地があって財政が豊かだとのことだった。
 この後、奥州市と市名を変えたかっての水沢市へ行った。ここは「水沢三傑」と言われる高野長英・後藤新平・斎藤實が生まれ育った町である。三傑の記念館を見学してから、この日は水沢駅近くのホテルに泊まった。
 3日目 岩手県南部の二つの町を見学し、帰りに仙台で途中下車して牛タンを食べた2泊3日の旅でありました。

金ヶ崎諏訪小路の町並み

詳細 ⇒ 金ヶ崎





2017.7.20〜22  近江への旅
 郡山にちょっと用事があり、JR東北線郡山駅で途中下車した。駅前の広場で何やら大きな音がしている。今回の旅は滋賀県の二つの古い町並み・彦根市河原町・芹町と比叡山坂本の町並みを観ることである。
 JR琵琶湖線 彦根駅前でレンタサイクルを借りて、先ず河原町・芹町へ行ってみた。明治・大正期の古い建物が多く建っている町並みが続いている。ここは昨年国の伝統的建造物群保存地区に選定されたばかりであり、そこかしこに伝建地区に選定されたこと示す幟がはためいている。
 次いで日本五名城に数えられている国宝の彦根城へは自転車で10数分だった。午後遅かったので観光客も少なくガイドの説明を聞きながらゆっくり見学した。この日は彦根駅近くのホテルに泊まる。
 2日目は彦根から電車で1時間余の比叡山坂本へ行った。ここは延暦寺の僧侶が里に下りて坂本に寺院を造ったことから「里坊」と呼ばれている。この地区には50を超える寺院が建ち並び穴太衆積みと呼ばれる石垣を配した門前町が続いていて国の伝建地区に選定されている。
 次いで、ケーブルカーで比叡山延暦寺へ向かったが、標高が高いためか霧雨が降っていて坂本の暑さと打って変わった涼しさである。期待の根本中堂は平成の大修理で外観を見ることは出来ないが、本堂内は見学出来たものの写真撮影は禁止であった。
 この後、電車で彦根に戻り前日のホテルに連泊。
 3日目は東海道線に乗り浜松で途中下車し、駅近くの老舗のうなぎ屋でうなぎを食べた3日間の近江への旅でありました。

彦根城

詳細⇒ 彦根河原町・芹町 比叡山坂本





2017.7.7  古民家 山十邸
 小田急線本厚木駅からバスで40分 愛川町中津に明治初期に建てられた古民家が建っている。「山十」(やまじゅう)は豪農 熊坂家の屋号であり、この邸は熊坂家が愛川町半原の宮大工によって10年近い歳月をかけて完成させたものである。現在は愛川町が管理していて国の重要文化財に登録されていて一般公開されている。
 なお、この邸には戦前の思想家 大川周明が昭和19年から暮らしていたが、昭和32年にこの邸でその生涯を閉じている。


山十邸 薬井門





2017.6.23  相模原の名家
 JR相模線下溝駅からバスで20分の相模原市南区磯部に幕末期に建てられた擬洋風建築建っている。江戸末期に養蚕で財を成した中村家が、10年の歳月をかけて鎌倉大工が完成したものです。全国的にみても珍しい洋風に似せて造ったこの建物は、国の重要文化財に指定されている。


⇒ 中村家住宅





2017.6.20  青梅の古民家
 JR青梅線青梅駅からバスで20分の青梅郷土博物館の一画に茅葺屋根の建物が建っている。この家は青梅市の郊外に建っていたごく普通の農民が住んでいた農家を青梅市が譲り受け移築して公開している。19世紀初頭に建てられたこの家は国の有形文化財に指定されている。この日もシニアや小学生が見学に訪れていた。
 この後、郷土館から歩いて20分ほどの市街地に残っている江戸時代後期に建てられた材木商を営んでいた商家 稲葉家を見学してきた一日でありました。






2017.6.15  厚木の古民家
 小田急線本厚木駅からバスで30分の厚木市上荻野に明治24年(1891)に建てられた古民家が建っている。所有者 岸家が厚木市に寄贈し、現在は「古民家岸邸」として一般開放されている。
 岸家は江戸時代からの大規模養蚕農家であった。厚木は横浜に近いことからいち早く最新文化に接する機会があり、明治24年の建築以来数回の大規模増改築を行なっていて、建築当時の伝統的な農家住宅をベースに、近代化の象徴とも言えるガラスを多用し、モダンなデザインを組み込んである。
 ガイドの女性がちらっと話してくれたところによると、女優の岸恵子はこの岸家と親戚だそうで、戦時中はこの家に疎開していたそうです。

正面奥に赤い市松模様のガラス





2017.6.11  柏の名家
 上野から常磐線で30分、さらにバスで30分の柏市花野井に嘉永7年(1854)に建てられた古民家があり国の重要文化財に指定されている。吉田家は農業を営みながら代々名主を務めていて幕府から名字帯刀を許されていた名家である。吉田家はこの主屋を含む敷地を柏市に寄贈し「旧吉田家住宅歴史公園」として一般公開されている。
 吉田家は現在も続いていて現在の当主は43代目であり、この主屋に隣接する土地に住んでいる。ちなみに現当主の夫人は日本初のプロテニス選手である沢松和子さんだそうです。






2017.5.15〜17  金沢へ
 40数年前に大学時代の同級生の結婚式に呼ばれて以来の金沢行きである。この時は夜行列車で8時間余をかけて行ったが、東京を発った新幹線「かがやき」は大宮・長野・富山に停まっただけで2時間半で金沢に着いた。正に隔世の感がある。
 1日目は東山茶屋街・主計町茶屋街へ行ってみた。どこも観光客で溢れていてとりわけ大きな声で喋りまくっている中国人が目立った。その後卯辰山麓寺院街へ行ったら、ここは観光客は疎らである。そんな中でアメリカ人のカップルが寺街を散策していて、彼らには3〜4回出会った。
 この日は香林坊のホテルに泊まるため街中を歩いていたら後方から声をかけられた。寺街で出会ったアメリカ人のカップルだった。

卯辰山麓のお寺の山門でアメリカ人のカップル

 2日目は長町武家屋敷・西茶屋街へ行ってみた。ここでヒョンナことから横浜から一人で旅行に来た若い女の子と出会った。彼女は私のことを「おじさま」「おじさま」と言う。西茶屋街のお座敷に上がってみた。まさに裕福な人のお座敷遊びの場であり三味線や太鼓が並んでいる。
 この後、寺町の寺院群を廻ってから兼六園へ行ってみると、またまた中国人観光客でごった返している。
 3日目は電車で40分ほどの富山県高岡市に移動して、金屋町の千本格子の家並み、山町筋の土蔵造りの町並みを見学した。どちらも歴史を感じる建物が並んでいて、建てられてから100年以上の建物が今なお生活の場になっている。
 
 今回の旅は古い町並みを訪れることが主目的であり、「JR北陸フリーきっぷ」(4日間22,000円)を使っての旅であった。 いろんな人に出会い、たくさんの写真を撮った充実の3日間でありました。





2017.5.8  えびね 再訪
 5日前にエビネの写真を撮ってきたが満足するものが撮れていなかった。いろいろ考えてみたらカメラの選択を間違えていた。5日前はこのところ多用しているミラーレス・カメラを持って行っていたが、悔しいのでカメラを替えて再度エビネを撮りに出かけた。今度は一眼レフに望遠レンズを装着し、マクロレンズ、アングルファインダーも持っていった。
 前回は東海道線辻堂駅から行ったが、今回は相模鉄道湘南台駅経由で出かけた。平日なので人出が少ないので周りの人を気にすることなく写真を撮ることが出来た。
 しかし、しばらく使ってなかったカメラなので、ホワイトバランスや露出の設定等を忘れてしまっている。取扱説明書を持ってきて良かった。まぁまぁ満足する写真を撮ることが出来ました。






2017.5.3  えびね
 今年の桜前線は東北・北海道へ行ってしまった。なので、カメラを持ってあちこちをウロウロ。
 神奈川県の県花はヤマユリである。藤沢市に遠藤まほろばの里「えびね やまゆり園」がある。JR東海道線辻堂駅からバスで30分、慶応大学前で下車。このバスは平日には1時間に4〜5本あるが、大学が休みの日は1時間に1本しかない。
 バスを降りて15分ほどで着いた「えびね やまゆり園」はいかにも里山といった所で、シニアの夫婦で結構な人出である。
 目指したヤマユリの花期には少し早すぎたようだが、エビネが花盛りだった。


エビネ




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