( 相模原市南区 平成29年6月23日 )
中村家は、相模川から東へ少し入った勝坂と呼ばれる地区一帯を所有していた豪農で、「勝坂大尽」とも言われていた。この建物は、中村家の6代目当主が慶応年間(1865〜1868)に鎌倉の大工に10年の歳月をかけて完成させたものである。 1階の外観は和風であるが、2階は外壁を海鼠壁(まなこかべ)にし、洋風の要素として軒を曲線の白漆喰で塗り込め、正面に縦長の窓を配している「擬洋風建築」である。建築当初は3階建てで、1階の部材は朱色、壁は群青色、屋根を赤瓦、2、3階は海鼠壁に白漆喰と鮮やかてあったが、関東大震災後に3階部分は取り壊され2階建てになったそうです。 幕末期に建てられた中村家は、本格的な洋館が建てられる以前の過渡期の建物として、国の重要文化財に指定されている。 |
長屋門を潜ると見える擬洋風建築
桁行約20mの長大な長屋門
斜め全面から見た長屋門
1階式台の間 太い柱と梁
式台の間
床の間
式台の間
2階へ上がる階段
階段下の物入れ箪笥
擬洋風建築
2階の外壁が海鼠壁(なまこかべ)であり、 軒を曲線の白漆喰で塗り込めて正面に縦長の窓が付いている |