比叡山 坂本


( 滋賀県大津市  平成29年7月21日 )

 延暦寺 坂本の町並みの景観を特徴付ける建物として「里坊」があり、。国の伝統的建造物群保存地区に指定されている。
 往時の比叡山の修行は厳しい自然との闘いでもあった。その厳しさに堪えられなくなった老僧や病弱の僧侶が隠居して保養するため、天台座主から賜ったのが里坊だと言われている。




 織田信長の比叡山焼討ちによって灰燼と帰した坂本は、延暦寺の復興とともに町も復興させて
いった。
 焼き討ち以前の町並みを踏襲しながら復興していったようですが、中世の記録に見える道の名称や町名は、現在のそれに通じるものが多く見られる。









 坂本の美しい景観をつくりだしている里坊の多くは、穴太衆積みの端正な石垣によって造成されている。里坊に軒を連ねている50軒余の寺院は、比叡山で修行した僧侶が老後の暮らしを営む住居とされているから小さな内仏間があり、これに庫裏がつながるというような構造になっているそうです。これらの寺院は通常は拝観できないが、一部の寺院は特別公開時に拝観できるようです。









 穴太衆積み(あのうしゅうづみ)の石垣が美しい。(単に「穴太積み」と呼ばれることもある)
 坂本の隣町・穴太[あのう]一帯には独特の石積みの技法を持つ石工が多くいて、比叡山延暦寺や坂本の歴史とともにその技はさらに高度なものに磨かれていった。
 近世の坂本の復興が本格化すると、里坊建造計画にともない穴太衆積みの石垣は坂本の緩やかな傾斜地の土地造成に活用された。 






















古い街並みINDEXへ