第12日 10月13日 晴 走行61km 累計1,285km 自転車13km |
吉良川 岩崎弥太郎 安芸高等学校 (泊)道の駅「田野駅屋」(高知県田野町) |
27神峯寺 |
高知県に入ってからは山の上にあるお寺が多く、この神峯寺も標高630mの神峯山の山頂近くにある。歩きお遍路には厳しい修行の道場である。なまくら遍路は自転車を諦めて車でお寺に向かう。だが、駐車場から急な石段を15分ほど登らなければならなかった。まさに修行である。 |
吉良川は古くから農林業が盛んな町で、明治期になると木炭の生産が始まり、吉良川炭は大正年間にはさらに製炭技術を向上させ日本の代表的な良質備長炭になった。吉良川炭は海路で京阪神に運ばれ、帰りの船には日用品など雑貨を積んだ。こうした回船の交易によって吉良川は発展した。 吉良川の特徴の一つは「いしぐろ」と呼ばれる石垣の塀。しっかり積み上げられた強固な石垣が台風の強い風から家屋を守っている。 |
もう一つの特徴は「水切り瓦」。強い風雨から家屋を守るために、水切り瓦という雨仕舞いのための独特の工法が発達した。水切り瓦の小さな庇は壁面に直接雨がかかるのを避け、漆喰の白壁を保護する役目を果たしている。 明治24年に建築されたこの家は、初代が呉服商を営んでいた重厚な造りの建物である。今、この家は「蔵空間茶館」を営んでいて、備長炭を使った自家焙煎のコーヒーはとても美味しかった。まさか、こんな田舎で「マンデリン」を飲むことができるなんて思ってもいなかった。 |
安芸市内を自転車で散策
安芸市は三菱財閥の礎を築いた岩崎弥太郎の生誕の地である。その生まれた家が当時のままに残されて(復元)いる。
野良時計 明治20年頃、この地の地主が舶来の時計を分解して、仕組みを独学で学び手作りした時計。約120年間、直径80pの文字盤を持つ時計は、田畑で働く人に時を知らせる役割を果たしている。 |
岩崎弥太郎生家
岩崎弥太郎像
野良時計
高知県立安芸高等学校
現役で会社勤めをしていた頃、会社の同僚にFとTの二人の元高校球児がいた。この二人は安芸高校野球部でFがピッチャー、Tがキャッチャーのバッテリーを組んで甲子園に出場している。
そんなことから、安芸高校を訪れてみた。高校は10年ほど前に中高一貫校になり、「高知県立安芸中・高等学校」と校名が変わっていた。ちょうど居合わせた女性教諭に50年ぐらい前に甲子園に行ったことを訊くと「私が生まれた頃のことなのでよく分かりません」。そこへ現れた男性教諭は「私が生まれる前のことですが、そのことは聞いています。最近は県予選も2〜3回戦までといったところです」
野球部のグラウンドが安芸川の河川敷にあると言うので行ってみた。お世辞にも立派とは言えないグラウンドで選手は打撃練習をしている。若い監督さんは「ここ何十年も泣かず飛ばずですヨ。高知は明徳義塾や土佐高校、高知商業など強豪校が目白押しですから」
結局詳しいことは分からなかったので、野球観戦に詳しいY君(10月8日のページ参照)にメールで訊ねた。彼は直ぐに調べて安芸高校の甲子園出場の結果を教えてくれた。頼りになる人です。
彼が調べたところによると、
安芸高校は昭和39年春の選抜大会に出場し、1回戦は岐阜東高校に勝ち、2回戦で市立西宮高校に敗退したとのことだった。ちなみに、この大会の優勝校は徳島県の海南高校でエースは尾崎将司。あのプロゴルファーのジャンボ尾崎です。 |
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安芸中・高等学校の正面玄関 |
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安芸高校の河川敷のグラウンド |
第13日 10月14日 晴 走行60km 累計1,345km |
龍河洞 (泊)道の駅「美良布」(高知県香美市) |
28大日寺 |
この日朝、出発する時にカーナビをセットしようとしたら突然ナビが機能しなくなってしまった。このナビはモードを自転車用、歩行用にも変えられるものでとても重宝している。取扱い説明書を見ても分からない。これなしではこれからの行程をこなすことが出来ない。 高知市内に県下で一番大きなヤマダ電気があることを教えてもらい、そこで点検してもらうか同型のものを購入しようと思い走り出した。途中食事をして車に戻ったら、なんとナビが機能している。原因が何だったかは分からないが、ホッとしたことでした。 |
龍 河 洞
龍河洞は山口県の秋芳洞 岩手県の龍泉洞とともに日本三大鍾乳洞に数えられている。
一通り見学して洞を出る時につなぎの上下にヘルメット・ヘッドランプを付けた物々しい姿の一団が入って行った。パンフレットをよく見たら、総延長約4キロメートルのうち、約1キロメートルが通常ルートであり、冒険コースというのがあて前日までに予約が必要とのことだ。つなぎ服の一団は冒険コースの人たちだった。
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玉簾の滝
天降石と絞り幕
28番 大日寺は龍河洞のすぐ近くにある急な坂道を上がって行った所にある。本堂では読経する夫婦がいる。そして一人静かに読経する人もいた。 |
本堂でのお参りを済ませてから、納経所へ行って墨書と朱印を押してもらう。この女性は、僧侶の奥さんか寺の関係者のように見えたが、中には寺の近所の家庭の主婦と思しき女性が書いてくれた寺もありました。
墨書は墨をたっぷり含んだ筆で一気に書いてくれるが、皆達筆である。別の寺で若い僧侶に「筆の修行もするのですか」と言ったら、「心を込めて書かせてもらっています」。
因みに、墨書と朱印の納経料は、納経帳の場合は300円で納経掛軸の場合は500円です。 |
第14日 10月15日 晴 走行80km 累計1,425km |
桂浜 坂本龍馬記念館 (泊)道の駅「南国風良里」(南国市) |
29国分寺 30善楽寺 31竹林寺 32禅師峰寺 33雪蹊寺 |
29番国分寺は高知市の東、浦戸湾を見下ろす標高138mの五台山の山頂付近にある。杉木立の参道を進んで行くと国分寺のお寺が建っている。本堂では腰の曲がった老婆と夫婦のお遍路さんが読経している。 |
高知へ来たらやはりここへ行かなければならない。 ここは幕末の英雄 坂本竜馬の生まれた地。桂浜の小高い丘の上にとっても大きな竜馬の銅像が太平洋を見据えるように立っている。150年前に竜馬もこんな風景を見ていたのだろう。 |
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