北海道ぶらり旅



 第 2 週  5/30〜6/5 
 江差〜奥尻島〜函館〜恵山〜積丹





 第8日 5月30日(日)  晴れ    走行 8 km  累計 1365 km
 江差〜(フェリー)〜奥尻島 奥尻〜稲穂岬までサイクリング 

江差のフェリーターミナル駐車場に車を置いて、折りたたみ自転車とパソコンを持って奥尻島へ2時間の船旅。  奥尻島のフェリーターミナルでメールチェックとHPのアップをしてから、あらかじめ予約してあった民宿にパソコンなど不要なものを預けて稲穂岬へ向かってサイクリング。
 

稲穂は奥尻島の町役場・フェリーターミナルがある奥尻から約12キロの奥尻島北端の地。15年前の津波で青苗地区とともに20数戸の集落が全滅した地区である。岬には慰霊碑が建っていて、集落は堅固な防潮堤が築かれ人家はどこも真新しい。




稲穂から奥尻へ追い風にのって快調に走っていると後輪が少しおかしい。道路工事中の岩角でパンクしていた。不用意にも修理工具は江差に置いた車の中である。2キロほど歩いた所にバス停留所があり、10分ほどでバスが来るので自転車を畳んで待つた。町営のバスは奥尻島に唯一の自転車屋の店先で下してくれた。
岩角でパンクしたと思っていたが、実は細くて硬いウニのトゲが刺さっていた。カラスがくわえて飛んでいることがあるそうだ。カラスはウニをコンクリートの道路に落としてウニの中身を取り出しているそうだ。


この旅に出て初めての民宿での宿泊。宿は真新しくきれいで、たくさんの海鮮料理が並んでいてお酒が進んでしまった。





 第9日 5月31日(月)  晴れ     走行 12km  累計 1,377km
 奥尻・青苗・神威脇までサイクリング〜(フェリー)〜江差〜厚沢部  

奥尻島の中心地は役場やフェリーターミナルがある奥尻だが、今日は奥尻から青苗を通って島の西側神威脇まで約35キロのサイクリング。
走り始めてまず目に入ったのが鍋釣岩(なべつるいわ)。不思議な形の岩で、高さ20メートルの岩で島のシンボルとされ、夜はライトアップされて暗い海に浮かび上がるそうだ。


 
平成5年北海道南西沖地震で青苗地区は大きな被害を受け200人近い人が亡くなった。「時空翔」はその慰霊碑で震災のあった7月12日には石のくぼみに夕陽が収まる。
17年経って街は復興し、高い防潮堤が築かれ建物がみんな真新しい。
「奥尻島津波館」では震災の被害から復興までの模様が展示されていて、女性ガイドが説明してくれた。この女性は千葉県流山市に住んでいたが、震災の前の日に郷里にUターンして災害に遭ったそうだ。余談だが、私の息子は現在流山市に居住していて、しかも同じ町内だった。




奥尻島西海岸の神威脇は戸数20戸ほどの集落で、この先稲穂岬までの道は峠越えである。
サイクリングはここで終了し、バスでフェリーターミナルまで行き、夕方4時のフェリーで江差へ戻った。
( 奥尻島での2日間のサイクリング距離 59キロ )





 第10日 6月1日(火)  晴れ     走行 83km  累計 1,460km
 厚沢部〜七飯町〜函館

この旅に出て10日目になった。前半は雨に悩まされたが、このところ好天が続いている。
七飯町で温泉に入る。平日の昼間なので入っている人は高齢者ばかり。かく言う私めも高齢者なのだが・・・・。町営のこのような施設は北海道にはたくさんあるようだ。


4日ぶりの函館は青空だった。函館山もくっきりと見えるし、ふもとの元町界隈の散策は楽しかった。散策のおりに飲んだ冷たい牛乳が美味しかったです。

旧函館区公会堂

函館聖ヨハネ教会 カトリック元町教会


八幡坂から函館港を望む

函館は石川啄木ゆかりの地であり、立待岬には啄木一家の墓がある。墓石には東海の小島の磯の・・」の句が刻されている。




 第11日 6月2日(水)  晴れ    走行 63km  累計 1,524km
 函館散策〜トラピスチヌ修道院〜恵山町

函館のシンボル函館山。山頂から眺める夜景はあまりにも有名だが、朝一番で上って行った。眼下に函館港、夜景写真でよく見る光景が広がっている。そして、遠くに駒ケ岳がはっきりと見える。




函館山の下、函館港に面してレンガ造りの倉庫が立ち並ぶ金森倉庫群。倉庫の中はショップや喫茶店が入っていて観光客で賑わっている。




昭和20年頃から始まった朝市は、現在では海産物を中心に青果から衣類まで300を超える店が並び、多くの人で賑わっている。

  

  

明治31年にフランスから来た修道女によって創設されたトラピスチヌ女子修道院は、前庭と展示室のみしか見学出来ない。










 第12日 6月3日(木)  曇時々小雨    走行 105km  累計 1,629km
 恵山登山〜水無海浜温泉〜恵山岬灯台〜森町

夜中に雨が降ったが、朝起きたときは薄日が差している。 今日は恵山への山登り。この山へ一番短時間で登れる権現堂コースを登ることにして、賽の河原の登山口に向かう。
ここはすでに標高がかなり高く荒々しい山肌の恵山山頂が間近に見られる。時おり流れる噴気口のガスの臭いを嗅ぎながら登って1時間ほどで618mの山頂に着いた。雨雲の間にかすかに下北半島が眺められる。
下山は同じ道を下って、2時間ほどの山歩きであった。

前日夕方、恵山町から眺めた恵山





恵山一帯はつつじの名所である。恵山の麓ではつつじ祭りが開かれていて、多くの花見客で賑わっている。はるか彼方に下北半島がうっすらと見えている。




恵山岬の突端にある水無海浜温泉は、満潮になると海没してしまう混浴露天風呂。なんともワイルドな温泉である。一人静かに湯に浸かっていたら高齢の漁師の夫婦が入って来た。湯に浸かりながらウニ漁やイカ漁の話を聞かせてくれた。




灯台付近は道立恵山公園になっていて、広大な園地は芝生がきれいに手入れされているが、人は誰もいない。灯台がぽツンと建っているだけ。





 第13日 6月4日(金)  曇時々小雨  走行 146km  累計 1,775km
 森町〜八雲〜今金〜島牧村

朝から小雨が降っている。天気予報は芳しくない。
森はイカの産地であり、イカ飯が名物だというので朝からイカ刺しとともに食べてみた。イカのお腹にご飯が詰まっているもので、なかなか面白い味であった。

八雲の町は閑散としているが、その一画に町のコミュニティーセンター「はぴあ八雲」がある。ここはインターネットの接続設備があり、町民はもちろん町外の人も使えるようになっている。
天候もあまり良くないようなので、ここで5時間ほど写真の整理やホームページの更新作業をしたり、テレビを見る。折りしも鳩山首相が退陣してそのニュースが流れている。また毎朝見ていた朝の連続ドラマを昼の再放送で2週間ぶりに見たら「ゲゲゲの女房」のお腹が大きくなっていました。

八雲から1時間ほど走った今金で温泉に浸かった頃から、時折り薄陽さえ差すようになったので島牧村に向かったが、日暮れとともに小雨が降ったり止んだりするようになった。




 第14日 6月5日(土)  晴れ    走行 140km  累計 1,915km
 島牧村〜神威岬〜積丹町

島牧で出合った函館のおじさんはボランテアで4月から10月までの半年間僻地を回って子どもたちに映画を見せている。これを30年間続けているそうで、NHKなどマスコミに登場したこと数えきれないそうだ。とても82歳には見えない元気さである。
弁慶岬で出合った東京国分寺の若者は、4月に東京を発って北海道を一回りしこれから沖縄まで行き12月に東京に戻る予定。荷物込みで80Kgの自転車が圧巻だった。

積丹半島神威岬 岬へ来るといつも思うことだが、ここでも地球が丸いことを実感する。好天の休日なので大勢の観光客で賑わっていました。












積丹半島の海を見下ろす「しゃこたんの湯」の露天風呂で海を見ながら温泉に浸かってから、積丹町野塚キャンプ場へ行くと、余市町からキャンプに来た若い夫婦に出合った。バーベキューに招かれ夕陽が沈む浜辺で、採ったばかりのタケノコやラム肉を食べながらビールやワインを飲んで話がはずんで満ち足りた気分になった。美人の奥さんの中東トルコへの旅行の話でトルコの興味が湧いてきた。










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