雪岳山(ソラクサン)は、朝鮮半島東側の北朝鮮国境に近い束草(ソクチョ)市郊外にそびえ、韓国第3の高峰で標高1708m。ソウルからも近いので韓国では最も人気のある山である。今回の雪岳山はいつもの韓国行きのメンバーとの4人での山登りであった。(平成21年9月20日〜21日登山) |
仁川(インチョン)空港から高速バスでソウルへ1時間弱。ソウルで束草(ソクチョ)行きの高速バスに乗り換えてさらに3時間半、束草バスターミナル近くのホテルにチェックインしたのは夜10時だった。 翌朝、登山中に不要な物をホテルに預け、ホテル近くの食堂で朝食を摂ってからタクシーで標高1003mの登山口 寒渓嶺(ハンゲリョン)へ。韓国では登山がポピュラーなスポーツであり、しかも日曜日なので多くの登山者で賑わっている。中高年が多いのは日本と同じだ。 9時半に登山の開始。いきなり急な階段が待っていたが、これを過ぎると比較的ゆるやかな樹林帯の道になった。道標はいたる所に立っていて、ハングル表記と共に英語表記もあるので道に迷うことはない。我々が登ったコースは「09号」コースでその下に登山口から順に番号が付いている。 次第に岩場の道が多くなり、いくつかアップダウンを繰り返しながら雪岳山の最高所 大青峰に向けて高度を上げていく。時折登山道をシマリスが横切っている。 |
登山口 寒渓嶺 | 急な階段 | 道標 | 道標 | シマリス |
中青峰のレーダードームを横に見て、ゆるやかな下りを下って中青峰と大青峰との鞍部にある山小屋 大青待避所へ着いた。この山小屋は北アルプスで常念岳を背にした常念小屋を思い出すようなロケーションにある。 山小屋に荷物を置いてここから約20分ほど岩場の道を登って雪岳山塊の最高峰 大青峰に達したのは午後4時だった。山頂からは見渡す限りの雲海で所どころ高い山が頭を出している。 ここの山小屋は、国立公園管理公団が直接運営していて、雪岳山のすべての山小屋の中で一番規模が大きいらしい。小屋は新しく、自家発電での暖房や照明など設備も良い。だが、売店はなくて缶コーヒーやジュースの自販機があるだけで酒類は売ってない。そして、食事はすべて自炊である。そんな中 韓国人登山者は何組もが屋外のベンチでマッコリや韓国焼酎を飲みながらの焼肉パーティーで盛り上がっている。我々は隅の方のベンチで韓国焼酎と乾き物で乾杯してから、持参の麺での夕食であった。 |
大青の山小屋 | 大青の山小屋 | 大青峰山頂 | 山小屋の内部 | 山小屋のベンチで |
深夜に小屋の外に出た時は束草(ソクチョ)の街の灯りが見えたが、明け方になって雲行きが変わり今にも降り出しそうなどんよりした空模様である。そのため、朝食は少し下ってから摂ることにして午前6時に出発することになった。 20分ほど下ると日本の山では見られないようなすごい岩肌の小青峰が現われた。でも、岩はもろそうだ。岩場の道を1時間半ほど下った喜雲閣の山小屋でカップラーメンの朝食、このとき飲んだドリップのコーヒーはなぜか大変美味しかった。 この後、ほんの一時小雨が降ってきたが汗をかいた肌にはむしろ心地よいものであった。千仏洞渓谷沿いの下山道はよく整備されていて鋼鉄製の階段がいたる所に架けられていて滑り止めも付いている。岩場の道は程よい段差で浮石がなくて歩きやすい。紅葉シーズンには少し早いが所どころ紅葉している。紅葉の盛りにはもっときれいだろうと思いながら下る。 ここの下りで3人グループの韓国人と抜きつ抜かれつしているうち親しくなり、日韓の山男7人がいっしょに下山口 神興寺に着いたのは午後1時だった。一気に1400mも下り膝はガクガクになったが、楽しい山登りであった。 |
小青峰 | 小青の山小屋 | 千仏洞渓谷 | 千仏洞渓谷 | 千仏洞渓谷 | 下山口の神興寺 |
この後、前記韓国人3人グループといっしょに日帰りの温泉 尺山温泉に浸かって2日間の汗を流してから、バスで束草(ソクチョ)の市街地へ向かった。 |
尺山温泉 | 韓国グループと | 市役所近くの店 | 海鮮料理 | 生ウニ |
今回の旅の行程 9月19日 成田空港〜インチョン空港〜ソウル〜束草(泊) 9月20日 束草〜雪岳山登山〜雪岳山小屋(泊) 9月21日 雪岳山小屋〜雪岳山下山〜束草(泊) 9月22日 束草〜高城統一展望台〜束草市街観光〜束草(泊) 9月23日 束草〜ソウル〜インチョン空港〜成田空港 |