美馬 脇町

 脇町は、四国の大河 吉野川に接した主要街道撫養街道と讃岐への街道が交差する交通の要衝であり、吉野川に面する舟運の利用に適した地であった。
 脇城の城下町として町が出来、藍の集散地として町が発展した。現在でも明治時代の建物を中心として江戸中期から昭和初期に建てられた80数棟の建物が建ち並んでいます。  

( 徳島県美馬市脇町 平成24年10月6日 散策 )









 この町並みの大きな特徴は、町家の建物の両端に本瓦葺きで漆喰塗りの「うだつ」が上がっている建物が多くあることです。このことから、「うだつの町並み」と言われています。  









卯建(うだつ)

 卯建は建物の両端に「卯」の字形に張り出した小屋根付きの袖壁のことであり、当初は防火の目的で造られたが、設置に多額の費用がかかることから、装飾の意味合いが強くなり、次第に富や成功の証の象徴となっていった。






 慣用句に「うだつが上がらない」と言う語があるが、これが語源とされていて、卯建・宇立などの字が当てられている。
 うだつを上げるにはそれなりの出費が必要なことから、これが上がっている家は裕福な家に限られているので、これが「うだつが上がらない」の語源の一っとされている。







茶 里 庵



 うだつの町並みの中ほどに郷土料理のお店「茶里庵」がある。
 お店に入ったらそば米雑炊を勧められた。これは徳島西部に古くから伝わるもので、蕎麦を粉に挽く前の粒に人参・牛蒡・餅を入れて雑炊にしたものであり、とても美味しかった。 








藍 染 め

徳島は藍染めの元となる藍染料の本場であり、現在もその伝統が引き継がれている。
うだつの町並みの中ほどに美馬市観光交流センターがあり、その隣りにある藍染め工房では天然藍の染料を使った藍染めの体験が出来る。
この日は、この町の主婦数人が藍染めの体験をしていた。 


    


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