( 金沢市 平成29年5月15日 )
元禄2年(1616)ごろ、加賀藩三代藩主 前田利常は金沢城の防備や寺社の管理、人別(現在の戸籍)を行うため、さらには一向宗対策として城下に散在していた寺社を3ヶ所に移転・配置した。城の北東に「卯辰山山麓寺院群」、そして南西に「寺町寺院群」、南東に「小立野寺院群」を配置した。それぞれに趣きのある寺院群である。 |
ひがし茶屋街に隣接する卯辰山の麓に約50のお寺が散在している。卯辰山は金沢城から見て鬼門(北東)に当たるため、加賀藩はここに寺を集めて厄除けを行ったとも言われている。 卯辰山山麓寺院群は入り組んだ山麓にあるため、坂道や長い階段、迷路のような小路が続いている全国的ににも珍しい地区である。 この寺院群は、平成23年に国の伝統的建造物群保存地区に選定されている。 |
寺院街から少し下った所にある東山茶屋街は多くの観光客で賑わっていたが、ここに足を延ばす観光客は少ない。そんな閑散とした寺院街をアメリカ人のカップルがお寺巡りをしている。 彼らにお寺が並ぶこの寺院群がどのように写ったのだろうか。彼らには行く先々のお寺で行き会い、さらに香林坊のホテルの前でも声を掛けられた。その時はこんなラフな姿ではなかった。 |