福島県南部の矢吹町は、奥州街道34番目の宿場であった。 かっての宿場であった当時の面影はないが、それでも本町と中町に、 古い建物が残っていて往時を偲ばせている。 ( 平成27年3月21日訪れる ) |
本町に「自然郷」と染め抜かれた大きな暖簾が掛かっている店がある。矢吹町唯一の造り酒屋の大木代吉本店である。 慶応元年(1865年)、初代大木代吉が創業し、初代からの名を継ぎ現在は5代目になる。慶応から続く名家であり、大正から昭和初期にかけて宮内庁の御猟場が盛んな頃には有栖川宮をはじめ多くの宮家が遊猟のために宿泊したそうだ。(右手のブル^シートは現在改装中の本宅) この酒蔵の純米酒「自然郷」は、原料の米(有機農法産米)に拘った銘酒だそうです。 |
矢吹町中町で
矢吹町中町で
矢吹町中町で
本町の大木代吉本店の道路を挟んだ向かいに、この界隈では人目を引く洋風の建物が建っている。産婦人科医師が大正9年に開業し昭和40年代まで医院として使用されていた。木造2階建て寄棟、金属板葺きで、外壁は下見板張り、縦長の上げ下げ窓になっている。 矢吹町ではこの建物を「大正ロマンの館」として保存していて、夜にはライトアップしている。 |