JR東北本線大河原駅からタクシーに乗って20分ほどで着いた所が蔵造りの建物が建ち並んでいる宮城県村田町。ここは宮城・福島の県境に近い町で、江戸時代に紅花の交易で栄えた町です。 |
江戸時代に紅花の交易で栄えた町並みです。紅花と言えば山形が知られているが、村田は仙台藩内で栽培された紅花の集積地であり、村田商人は上方や江戸の商人と活発な取引をしました。当時の繁栄を伝える豪勢な店蔵と門が一対になって連続する景観が印象的でした。 |
イゲタニマル升邸 (明治初期)
カクショウ大沼邸(大正初期) & カネショウ大沼邸(大正3年)
紅花と言えば山形県が知られているが、宮城県南部でも紅花が栽培されていて、これらは村田に集められて村田商人の手によって上方や江戸に送られた。この紅花取引で財を築いた商家の蔵が現在でも建ち並んでいる。 そんな蔵の一つを観光案内所の職員が店蔵の内部を案内してくれた。ケヤキの柱は30p角、梁は30p×60pもある。現在ではこのような太いケヤキは入手困難であるため、新規の建築は不可能だそうです。 |
店蔵の多くは、門と一対になって造られている。 薬医門(やくいもん) 門柱の後ろに控柱を置いて屋根を支える形式の門 腕木門(うでぎもん) 門柱の前後に腕木を出し、夫々の腕木に桁をかけて屋根を付けた門 木戸門(きどもん) 敷地の表の出入り口で、屋根のない門だったが、多くは後世に屋根付きに改造されている |
薬医門 | 腕木門 | 木戸門 |
カネカ山家邸は明治34年建築の置き屋根・熨斗瓦積・観音開扉窓の店蔵である。 今、この蔵は内部を改装して「cafe蔵人」を営んでいる。外部は往時の佇まいであるが、内部はすっかり今風であり真空管アンプのオーディオから流れるクラシック音楽を聴きながら飲んだサイフォンコーヒーのブラジルが美味しかった。 ここのマスターはこの町並みの保存活動に関与している人で、蔵の町並みついていろいろ話してくれ、自身も伝統的建造物群保存地区を巡っているので話が弾んだ。そして、コーヒーのお代わりもサービスしてくれた。 |