大雪山 黒 岳

 大雪山は北海道中央部にある標高2000m前後の間宮岳、北鎮岳、白雲岳などの山々からなる広大な山域の総称であり、その最高峰は旭岳である。
 主峰である旭岳はすでに登っているので、今回は層雲峡からロープウェイを利用し、黒岳の山頂を往復することにした。
(平成22年6月27日登る)




 大きな岩壁に囲まれた層雲峡の温泉街を車で辿って行くとロープウェイの層雲峡駅がある。その脇に大きな駐車場があって、前夜はこの駐車場で車中泊。
 翌朝、登山靴、ザック、ストック、そして残雪が懸念されるので軽アイゼンも持って観光客とともにロープウェイに乗って五合目の黒岳駅へ。そして、五合目からはリフトを乗り継いで七合目登山口へ。

 ここからは山登りの範疇なので、一般観光客はいなくなって静かである。ダケカンバの林の中をジグザグに登って行くと、所どころ雪が残っているがシャーベット状の残雪なのでアイゼンは必要ない。でも、時折り残雪を踏み抜いて膝まで潜ったりする。八合目を越えると森林限界になり、短い北海道の夏山を彩る高山植物が咲くお花畑が広がっている。そして、登山道にはエゾリスが可愛い顔を覗かせてくれる。



 北海道の旅に出て1カ月半、恵山・樽前山に続いて3回目の山登りであるが、体調はまずまずといったところ。一歩々高度を上げて標高1984メートルの黒岳山頂に着いた。
 黒岳山頂からの眺めはすばらしいの一語につきる。晴れ渡った青空の下、正面にゴツゴツとした桂月岳の岩峰。そして、北鎮岳、中岳、間宮岳、北海岳などの2000メートル峰が間近に見える。その間に頭を覗かせているのは大雪の主峰旭岳。ふり返るとはるか彼方の雲の上に雄阿寒岳、雌阿寒岳、そして摩周岳が頭を出している。






 山頂で残雪の峰々を眺めたり花の写真を撮ったりして2時間近くも憩ってから、往路を辿って五合目のロープウェイ駅へ戻った。 

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