秋田駒ケ岳は、秋田県と岩手県の県境に位置する山で、春になると中腹に馬の形をした雪形が出来ることから、駒ケ岳という名が付けられた。 そして、この山は花の百名山の誉れが高い高山植物の宝庫である。花の種類の多さ、量の多さ、どれをとっても他の山を圧倒する。 |
秋田駒ケ岳へは8合目まで車で行かれるのだが、夏山シーズンの2カ月間はマイカー規制が行われているので、麓の高原温泉のアルパ駐車場に車を停め、そこからバスで行くことになる。 8合目駐車場でバスを降り、一路、山頂直下の阿弥陀池を目指す。そこまでは約1時間の道のりだ。登り始めてすぐに硫黄鉱山跡の荒々しい風景が左手に見えてくる。眼下には出発地点の8合目駐車場が見え、その奥には、笹森山と湯森山が綺麗に見える。 絶え間なく聞こえてくるウグイスの声、登山道の両脇にはハクサンチドリ、モミジカラマツ、エゾツツジなどの高山植物が今を盛りと咲き誇っている。その都度、足を止めてカメラのシャッターを押す。 30分ほど歩くと急に展望が開けた。片倉台展望台だ。ここからは眼前に田沢湖がくっきりと見える。そこから先は右手に田沢湖、左手に女目岳、正面には男岳を見ながらゆるやかな登山道を登って行くと、ニッコウキスゲの群生が現れてきた。 阿弥陀池手前から男岳に登る道を登って行く。男岳の北斜面は、どこもかしこもニッコウキスゲが咲き乱れている。ミヤマリンドウは阿弥陀池への登山道脇に沢山咲いていたが、男岳山頂に向う登山道にも岩に張り付くようにして咲いている。 山頂には祠が祀ってあり、眼下には田沢湖、北側には女目岳から乳頭山に続く山並みが眺められる。男岳山頂でちょうど昼を迎えたので昼食をとる。男岳は標高では女目岳に少し及ばないが、田沢湖方面から見える秋田駒ケ岳はこの男岳である。 男岳から一度阿弥陀池に下り、避難小屋前から女目岳に登ろうとしているとポツリポツリと降ってきたので女目岳は諦めることにする。 さして強い雨ではないが、雨具の上衣だけを着て下山することにする。この雨も8合目駐車場に着く頃には上がっていた。 |
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