済州島の居酒屋
いつ頃からか日韓関係がギクシャクしている。元の良好な関係に早く戻ってもらいたいものだ。
まだ日韓関係が友好だった2007年3月に、韓国最南部の済州島(チェジュトウ)のハンラ山に山仲間と3人で山登りに行った。この山は韓国最高峰の山で韓国人には人気のある山で、韓国人は一生に一度は登りたいと思われている山だ。2日前に降った雪で山頂は一面の雪景色だったが大勢の登山者で賑わっていた。
下山してから旧済州の東門市場に行ってみた。済州島は海に囲まれているので市場には新鮮な魚介類が並んでいて、生きた魚も水槽で泳いでいる。
市場の一画に居酒屋があったので入ってみると、この店は若い夫婦が二人でやっている店だが、この店には形ばかりに家庭用の小さな冷蔵庫があるが業務用の大きな冷蔵庫がない。メニュウらしきものがあるがハングル文字なのでよく分からない。身振り手振りでやってみたが埒があかない。すると店主は携帯電話を取り出して何か喋ってから電話をこちらによこした。電話の声は年配と思われる女性の声で、食べたいものや飲み物を告げてから電話を店主に戻すと店主はなにやらその女性と喋っていた。つまり、このお婆さんは通訳のようなことをやっていたわけだ。
その後、店主は表に出て行き妻が飲み物と白菜や椎茸などのキムチを出してくれた。暫くすると店主がビニール袋を下げて戻って来て、袋から赤アマダイ・ヒラメやアワビなどを取り出して調理を始めた。店に大きな冷蔵庫がない理由が分かった。表に出れば周りは魚介類や野菜の市場なのだ。出てきたものはどれも新鮮で美味しかった。
店主夫婦とハングル語会話集を見ながら身振り手振りを交えて会話していると中年の男女4人がビニール袋を下げて入ってきた。店主はその袋を受け取ると魚を取り出して調理を始めた。4人組のうちの1人が日本語が堪能で、客が食材を持参してお店がそれを調理するというこの店のシステムを教えてくれた。
翌日済州島の観光をしてから、夕方前日に行った市場の居酒屋へ再度行ってみた。この日はこの店のシステムに従って市場で買い込んだ魚介類をビニール袋に入れて店に入った。店主はすぐに調理を始め妻は飲み物を出してきた。この日はハンラサンという銘柄の焼酎を少しだけ飲んで主にマッコリを飲んだ。マッコリは韓国の濁り酒でほのかな酸味と甘みがあってのど越しがとても好い。
2日目に市場で買い込んだ魚介類が23,000ウォン、それの調理とお酒代が25,000ウォンであり、1,000ウォンが120円だったので〆て 5,800円だった。3人でこの値段はとても安かった済州島の居酒屋探訪でありました。
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